知の泉

地方都市で子供に携わる仕事を、20年くらいやってます。受験・子育て・教育に関することやその他自分の知的好奇心をくすぐった話題を呟いています。時々自分で食べて美味しかったもの、これ欲しいなあというものも呟いたりしてます。

志望校「無理だ」「あきらめろ」と言われた時考えて欲しい事~生徒へ/保護者の方へ~

長年受験に携わってきましたが、「学校の先生が」「親が」「塾・予備校の先生が」「志望校は無理だ、あきらめろ」と言っているんだけど・・・どうしたら良いですか、と相談されることがあります。基本的には「どうするかは自分の事だから自分で決めな」ということに集約されるのですが、自分で決める前に「どうしてその人は、志望校は無理だ、あきらめろ」と言っているのか、あるいはあなたは言われているのかを考えて欲しいと思うのです。

 

 

①「物理的に志望校合格は無理だ、あきらめろ」と言っている場合

学校の先生も、塾・予備校の先生も、そして親も、あなたが頑張っている事、あるいはこれから頑張りたいと思っていることは分かっていない訳ではきっとありません。しかし、「物理的に志望校合格は無理だ、あきらめろ」と言わざるを得ない時があります。

 

例えば、受験の前の年の夏くらいに、物理も化学も数学Ⅲも勉強していないような文系の生徒が、「あの~色々考えたんですが、医学部医学科受験したいんですけど・・・」とか、高校受験の受験校最終決定の頃になって、三番手、四番手位の高校でも厳しいかも知れない生徒が「やはり最難関校受けたいんですが・・・」といったケースです。

 

これは、残り日数×1日の勉強時間の掛け算をしてみると、どう考えても「合格に必要な勉強時間数」の方が多く、「どう頑張っても物理的に合格に必要な勉強時間数が足りないから、志望校合格は無理だ、あきらめろ」と言わざるを得ません。

 

その場合、こんな風に自分の気持ちを整理してみればどうでしょうか。

 

まず選択肢・可能性を列挙してみてください。

例えばこんな感じです。

・志望校に奇跡的に合格する

・志望校を下げて第二志望の中学・高校・大学に合格進学する

・志望校を受験して、結果ダメで(滑り止め)併願の中学・高校・大学に進学する

・(大学受験なら)志望校以外は受けずに、ダメなら何年かかかっても受かるまでチャレンジする。

・(これも大学受験ならですが)志望校がダメなら、大学進学をあきらめ就職したり専門学校に進学する。

 

次にそれぞれの可能性の「自分の満足度」を書き込んでみてください。ただし、自分の置かれている環境で無理なものは除外してください。

・志望校に奇跡的に合格する⇒100

・志望校を下げて第二志望の中学・高校・大学に合格進学する⇒50

・志望校を受験して、結果ダメで(滑り止め)併願の中学・高校・大学に進学する⇒70

(大学受験なら)志望校以外は受けずに、ダメなら何年かかかっても受かるまでチャレンジする。⇒80(経済的に無理)

・(これも大学受験ならですが)志望校がダメなら、大学進学をあきらめ、就職したり専門学校に進学する。⇒10

 

最後に「志望校に奇跡的に合格する」を思い切って消してみてください。なんせ「可能性が限りなく0近い」のですから・・・

志望校に奇跡的に合格する⇒100</span>

・志望校を下げて第二志望の中学・高校・大学に合格進学する⇒50

・志望校を受験して、結果ダメで(滑り止め)併願の中学・高校・大学に進学する⇒70

(大学受験なら)志望校以外は受けずに、ダメなら何年かかかっても受かるまでチャレンジする。⇒80(経済的に無理)

・(これも大学受験ならですが)志望校がダメなら、大学進学をあきらめ、就職したり専門学校に進学する。⇒10

 

もちろん、100が良いに決まってますよね。それぞれの満足度の数字は人によってさまざまだとも思います。でも敢えて、「合格する」というのを消した上で、残った選択肢で70の方が良いよねって思うか、10でも受け入れられるかを「自分と相談してみてください」そこから先はあなた自身の選択でもあるのですから。誰にも決めてあげられることではありません。

 

②「うちの学校では、そこまでの指導は出来ないから志望校合格は無理だ、あきらめろ」と言っている場合

例えば、一般受験で国公立大学に進学実績のない高校であれば、学校の授業も一般入試に対応したレベルになっていません。先生自信も受験の対策指導の経験が必ずしも十分なものでなかったりします。

 

また、地方の公立中学校で、「首都圏の難関私立高校受験したいんだけど・・・」って言われても、そもそも学校の授業はそんなレベルではないし、先生自体も「どこまで、どう勉強すればその高校に合格できるのか」という経験値が足りません。そういった場合に「志望校は、(うちの学校では、または私の指導力では)無理だ。あきらめろ」ということもあるのではないかと思います。

 

そんな場合は、

どうしても合格したいならできるだけ経験者に頼る

 受験で大切なのは、いかに、合格までに必要なことは何かを知り、そのためには何をすれば良いかを知ることです。

 

まずは、身近な塾・予備校・その学校の出身者等にアドバイスを求めてみましょう。隣の学校の友人・先輩で、同じような志望の人がいれば話を聞いてみるのも良いかも知れません。ひょっとしたらネットでの情報も役立つかもしれません。

 

地方の生徒であれば、「夏期講習」「冬期講習」といった時期に、自分の志望校を受験する生徒が集まっているような塾・予備校の講習に参加してみることも必要です。仮に、その時点ではなかなか授業についていけなくても、きっと「何が必要か」ということを感じることができるはずです。とにかくその学校に合格するにはどれだけの力が必要で、そのためには何をどう学習したら良いのかを知ること。そうすれば「無理」が「無理でなくなる」かも知れません。口だけ、思いだけ「○○志望です」ではなく、「実際に動き出すこと」が大切だと思います。

 

③「あなたの今の学習方法・学習態度・努力が変わらなければ、無理だ、あきらめろ」と言っている場合

長年受験指導をしている学校の先生、塾・予備校の先生であれば、

 

「あなたよりずっと頑張って合格して行った生徒」

「あなたよりずっと努力して、それでもほんの少しの所で不合格になった生徒」

そういった生徒を知っていたりします。あるいは、その生徒を合格させるために先生の方も、どうやったら合格させてあげられるかを考え、一生懸命に授業準備をし、プリントを作り、添削をして、そして一緒に合格という成果を勝ち取っていったのです。だからこそ、「(それに比べた時、あなたの今のままの態度では)無理だ。あきらめろ。」と言ってしまうのです。

 

何故今、志望校「無理だ」「あきらめろ」と言われる成績なのかを考える。

「そんなのやってみないと分からない。俺だって頑張るし・・・」と、あなたは言うかもしれません。受験だから何が起きるかも分からない。そうかも知れません。でも、相手は「今のままじゃ無理だ」と言っているのです。伸び悩む成績の生徒には、伸び悩む勉強の仕方・態度であることも多いのです。あなたの勉強のやり方は、本当に「伸びない勉強の仕方・態度」とは違うのでしょうか。

 

どうしても合格したいなら

「頑張る」というのは当たり前です。先輩方もそうしてきたのです。でも、もし、今の学習方法で伸びていないのであれば、「どこがダメなのか、どうしたら良いのか」を真摯に考え、「伸びる方法を実践していく」ことが必要だと思うのです。「頭ごなしに志望校無理だというな!」という先生・親への反発だけではこれまでと同じ結果にしかならないのではないのでしょうか。

 

志望校「無理だ」「あきらめろ」と言われたあなたへ

志望校「無理だ」「あきらめろ」と言われたあなたは、きっと今「悔しい気持ち」「やるせない気持ち」「もうやる気がしない気持ち」・・・いろいろな気持ちが混じっているのかもしれません。

 

でも、最終的に「無理でも自分の思い通りに(無理だ・あきらめろと言われた)受験をする」のも「今まで考えてきた志望校とは違う学校を受験する」のもあなた自身の決断であって欲しいと思います。

 

人に言われたからそういう受験をすると決めた人は、最終的に進学してからも「自分で決めた受験じゃないし・・・」と言い訳をすることになります。

 

親や先生の意見は謙虚に聞いて欲しいとは思います。でもそれは「意見を聞く」だけで、「意見に従う」とは違います。あくまでもいろいろな人の意見を聞いたうえで、最後は「自分で決めた受験」をしていって欲しいと思います。

 

あなたの将来はあなたの決断でしか決まらないのです。仮に、第二志望の学校を受験することにするとしても、それは「自分で決めた受験校」なのですから、「逃げた」わけでも「恥ずかしい」訳でもありません。胸を張って自分の決めた受験校合格目指して最後まで頑張ってください。

志望校「無理だ」「あきらめろ」と言われた生徒の保護者の方へ

志望校「無理だ」「あきらめろ」と学校や塾の先生に言われた、あるいは子供に「あきらめろ」と伝えざるを得なかった保護者の方へ。いろいろな思いが交錯していることだと思います。この子にとってどういう選択が良いのだろう・・・悩むところだと思います。ぜひ、本人には保護者の方の気持ちを素直に伝えてください。それは「志望校をそのまま受けて欲しい」かも知れませんし、「無理だから志望校を変えた方が良い」かもしれません。ただ、自分の思いを素直に伝えてあげればよいと思います。

 

そしてそのうえで、最後は本人に決めさせてあげて下さい。その子の人生はその子の決断なのですから。そして、その決断を子供がした後は全力で応援してあげましょう。親にはそれしかできないのですから。

 

以上、志望校「無理だ」「あきらめろ」と言われた時考えて欲しい事を述べてみました。もちろん、これは『私の考え』です。それをどう受け止めて、どう行動していくかはそれぞれ自分の選択です。少しでも皆様一人一人が納得し、後悔の無い選択をしていかれることを願ってやみません。

Z会資料請求