知の泉

地方都市で子供に携わる仕事を、20年くらいやってます。受験・子育て・教育に関することやその他自分の知的好奇心をくすぐった話題を呟いています。時々自分で食べて美味しかったもの、これ欲しいなあというものも呟いたりしてます。

【高3の0(ゼロ)学期】スタート何をどう始めるか?

【高3の0(ゼロ)学期】スタート何をどう始めるか?

前の学年の高3生がセンター試験を終えると、

「君たちは今日から受験生だ」

「今日から高3のゼロ学期スタートだから」

といった先生の言葉を聞く高校2年生も多いと思います。

 

運動系の部活動所属であれば、6月、7月くらいの最後の大会に向けて頑張らなくてはいけません。本格的な勉強は部活動を引退してから!って思っている生徒にとっては、「高3の0学期」って言われてもまだあまりピンとこない人、「高3のゼロ学期」スタートって、何をどう始めたらよいか分からないという人もいるかも知れません。

 

でも、本格的な受験勉強は仮に部活動引退後だとしても、まるで準備が整っていない状態で急に勉強を始めても、心身を壊してしましまいます。

 

準備運動もしないでいきなりトップスピードで走り出したら怪我をするのと同じですね。

 

そういう意味では、高3のゼロ学期は、いずれトップスピードで走り始めるまでの大切な勉強の準備期間だとも言えます。

【高3の0(ゼロ)学期】スタート~しっかりした目標の設定から~

高3の0学期(前の学年がセンター試験を終えたころから)になっても、志望校がまだ決まっていない人もいたりします。

 

志望学科・系統は決まっていても、

「勉強して成績が伸びれば〇〇大学」

「そこまで伸びなければ△△大学くらいかなあ」

といった感じの目標を立てている人もいます。

 

志望校は「自分が決める」ものであって「成績によって相手の大学に決められる」ものではありません。

 

「成績が伸びれば」と思っている生徒は、なかなかその成績になりません。場合によっては「△△大学くらい」と思っていた大学にすら届かないことも多いものです。

 

「自分は〇〇大学に行きたい」といった明確な目標設定をして初めて「その大学に合格するためには自分は何をどうすればよいのか」という具体的な道筋・勉強方法が見えてくるのです。

 

そして、「目標設定をすることからスタートして」「何をどうすればよいか考え」「1年間その目標達成をめざし努力し」最後には「目標達成していく」という過程こそが将来生きていくうえでも大切な糧になっていくのではないかと思います。

【高3の0(ゼロ)学期】スタートなのに志望校が決まらない

中には、「でもまだ何がしたいか分からないし・・・志望校なんて決められない」という人もいるかも知れません。

 

そういう志望校が決まらない人に提案です。高1の入学当初、あるいは高2の最初の時に、学校から出せ!って言われた「志望校調査」に、何となく・あるいは仕方なく書いた志望校・志望学部・系統はありませんでしたか?全く興味が持てない大学・学部・系統は書かなかったはずです。しかもきっと「少し難易度の高い大学」を志望校として書いたのではありませんか?

 

まずはその時書いた大学・学部・系統についてちょっとだけネットで調べる作業から高3のゼロ学期をスタートしてみましょう。調べてみると「こういうことも学べるところなんだ」「こういう就職先なんだ」「こういう資格を取っている人もいるんだ」といった興味が湧いてくるかもしれません。

 

でも今更その大学を志望校にするなんて無理・無謀などと考えないでください。志望しなければ受験することにもなりませんし、合格していくこともありません。まずは「その大学を志望校として目指してみよう!」から「高3のゼロ学期」を始めましょう。

 

【高3の0(ゼロ)学期】スタート~志望大学のことを知る~

目標とする大学が明確になったら、今度は志望大学のことを知らなければ勝負になりません。

 

スポーツだって、相手の選手・チームがどういう技を使い、どういう戦い方をしてくるのかを事前に知り、対策を考えていかないと勝負にならないのと同じです。

 

まずは、志望大学の受験がどういうものかしっかりと知ることから高3の0学期はスタートしなくてはいけません。

 

受験科目が何であるのかは当然ですが、配点・その大学の合格最低点 がどのくらいなのかを知ることが「高3のゼロ学期」第一歩の始まりです。「大学赤本」も前年度のもので良いから買ってしまいましょう。

 

新しい年度の赤本は、東大など早いものでも5月、遅いものだと10月くらいの発売となります。姉妹サイトで大学赤本の紹介をしていますが、実は特に難関大学の赤本は、2月、3月の早い時期に前の年度のものが少しずつ売れ出します。

 

次年度の入試をにらんで、高校2年生の3学期=高3のゼロ学期にすでに赤本を買いだしてるってことです。 

高3の0学期スタートは赤本を買うことから

高3の0学期スタートは赤本を買うことから

国公立大学赤本を探す


私立大学赤本を探す

  

難関校過去問シリーズを探す

 

赤本を買っても今の段階で全部解く必要はありません。

 

ざっと眺めてみると、「今の段階でも解き方の方針くらい分かる」問題もあるかもしれません。

 

一方で「こんなの無理!」という問題もたくさんあると思います。でもそれで良いと思います。

 

「自分の志望校ではこんな入試問題なんだ」

 

「1年後にこの問題を解けるようになりたい」

 

「1年後にこの問題を合格最低点以上取るにはこんな単元のこんな勉強が必要だ」

 

そんなことを感じ取るだけでも成功です。あとはその赤本を勉強机の目につくところに飾っておいてください。実際に解くのはもう少し先で構いません。でも、いつもその大学の赤本を目にしながら勉強をしていけば、自然と「合格していくために何をすればよいか」が分かってきます。

 

野村監督の名言にこんなのがあります。

 

心が変われば態度が変わる

態度が変われば行動が変わる

行動が変われば習慣が変わる

習慣が変われば人格が変わる

人格が変われば運命が変わる

運命が変われば人生が変わる

 

机の上の赤本を毎日見続け、「この大学に入りたい」と心が変われば、あなたの受験人生は変わっていくのです。

 

まさに、この「高3のゼロ学期」というのは、

「その内どうにかなるのでは?」

「成績の伸びをみて、最終的にはセンター試験の結果見て入れる大学に・・・」

といった心から

「どうしてもこの大学に入りたいという心」に切り替えをする最後のチャンスの時期なのです。

【高3の0(ゼロ)学期】~具体的に何から始めるか~

国公立大学志望の人は、最終的にセンター試験(共通テスト)の点数+二次試験の合計点で勝負が決まります。

 

現役生徒が陥りやすいのが「まずはセンター試験できちんと点数が取れるようにしよう」という目標を立ててしまうことです。

 

しかし、センター試験の配点が高い大学でも(900:200とか300)二次試験科目の力が伴っていなければ、センター試験でボーダーを超えていても、残念な結果に終わってしまう事例を数多く見ています。二次試験の配点が高い大学はなおさら、二次試験を意識した学習からスタートするべきです。

 

まずは高校3年生ゼロ学期は、二次試験で使う科目の、センター形式の問題集ではなく、記述力を意識した参考書・問題集を1巡終えることを目標にスタートしましょう。例えば数学で チャート式数学とかFocus Goldといった網羅系の参考書が終わっていないのであれば、まずは例題だけでも一巡終えることを目標にスタートしましょう。

 

理系で物理選択の人は下記も参考にしてみて下さい。

kasikoi.hatenablog.com

 

二次試験で英語がある人、私立大学が本命志望校で英語から逃げられない人が

「まずは単語を覚えてから」と毎日単語を覚えることからスタートしてしまうのも危険です。確かに単語力がない生徒は、単語を覚えるという努力もして欲しいのですが、並行して必ず読解とも取り組むようにしてください。

 

例えばポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式といった定番の読解参考書を1冊やり終えることから高3のゼロ学期をスタートするのがおすすめです。

 

ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式

ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式

 

 いずれにしても、早い時期に二次試験科目(私大であれば三教科)のしっかりとした力をつけていくことから始めることが1年後の入試で志望校に合格していく大きな力となります。

 

以上【高3の0(ゼロ)学期】スタート何をどう始めるか?についてでした。

 

kasikoi.hatenablog.com