知の泉

地方都市で子供に携わる仕事を、20年くらいやってます。受験・子育て・教育に関することやその他自分の知的好奇心をくすぐった話題を呟いています。時々自分で食べて美味しかったもの、これ欲しいなあというものも呟いたりしてます。

共通テスト第1日程と第2日程・選択可能で混乱する大学入試2021

共通テスト第1日程と第2日程・選択可能で混乱する大学入試2021

まずは、昨年度の入試日程の確認をしておきたいと思います。

 

2020年

1/18,19・・・大学入試センター試験 本試験

1/25,26・・・大学入試センター試験 追試験

 

1/27~2/5・・・国公立大学出願

 

2/4・・・各私立大学に大学入試センターから成績提供(得点の通知)

2/5・・・国公立大学AO入試・推薦入試でセンター試験の成績を利用する場合の成績提供(得点の通知)

2/6・・・国公立大学に大学入試センターから成績提供(得点の通知)

2/25~・・・国公立大学前期日程入試

 

(令和 2 年度大学入学者選抜大学入試センター試験実施要項などを参考にしました)

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/07/25/1419601_009.pdf

 

 

これをみると、センター試験の追試の翌日から国公立大学の出願が始まっています。

 

また、大学入試センターから各大学への成績提供は、一番早い私立大学に向けてでも、追試験の翌日から9日後になっていることが分かります。

 

さて、今度は、2021年度入試のスケジュールについての確認です。

 

2021年

1/16、17

・・・大学入学共通テスト(第1日程)

 ※すべての受験者が受験可能

 

1/30、31

・・・大学入学共通テスト(第2日程)

 ※高3で「コロナなどで学習の遅れがあった人」が選択可能(浪人生不可)

第1日程の追試としても実施(第1日程を病気・事故で受けられなかった人も受験できるということですね)

 

2/13、14

・・・大学入学共通テスト第2日程の追試=特例追試(新設)

※「追試の追試=特例追試」は、第2日程1/30,31を病気・事故などで受けられなかった人の追試。

 

2/25~

・・・国公立大学前期試験

 

共通テスト第1日程・第2日程の2日程選択可能で、予想される国公立大学出願時の混乱

では、昨年度の例にならって、

国公立大学出願が「昨年の追試験=2021年度の特例追試の翌日開始で10日間」とすると

国公立大学の出願は2/15~2/25⁉

これだと2/25の国公立大学前期試験の日程と丸被りです・・・

 

仮に、特例追試(追試験の追試験)の人には別の救済策を文科省(または大学が)が考えるとして、

1/30,31の第2日程の翌日から国公立大学の出願開始としても

国公立大学の出願は2/1~2/10になりますね。

 

2月上旬だと、私立大学の受験も始まりだしていますから、地方在住で首都圏などに受験に行く生徒(1週間くらい東京に遠征って生徒だっていたりします)の「国公立大学出願に向けての最終進路指導」はいつやればいいんでしょう?

 

生徒たちだって、受験先のホテルで「相談できる先生も親もいない」状態で、1人バンザイシステム見ながら、最終的な国公立大学出願校を決めることになるのでしょうか?

 

あまりに酷な気もします。

 

大学側も大変です。これで、場合によっては足切り(二段階選抜)をして受験票を送付してっ、て考えると相当あわただしい日程です。

共通テスト第1日程・第2日程の日程選択可能で、特例追試受験生は前期試験を受けられるのか?

大学入試センターから各大学への成績提供が

「特例追試=第2日程の追試験の9日後」とすると2/23

 

「特例追試を受験せざるを得なかった人たち」に、(国公立の前期日程を動かさない限りは)通常通りの国公立大学前期試験を受験させることは厳しそうです。

共通テスト第1日程・第2日程・日程選択可能で 総合選抜型入試(旧AO)の日程はどうなるのか?

共通テストの成績を用いての国公立大学総合選抜型入試(旧AO入試)の日程も相当厳しいものになります。

 

以下、昨年度の東北大学AO入試Ⅲ期(センター試験の成績も利用)の日程を確認しておきます。

 

東北大学AO入試Ⅲ期

2020年

1/21~24・・・出願受付(センター試験終了の翌々日火曜日から金曜日まででした)

2/6・・・センター試験の結果+出願書類等で第1次選抜をし、合格者に受験票送付

2/10・・・第2次選抜

2/12・・・合格発表 

 

東北大学が昨年と同じような日程を組むのであれば、2021年度共通テスト第2日程の受験者が東北大学の総合選抜型入試(旧AOⅢ期)を受験できるようにするのは相当厳しい日程になります。「受験するなら共通テストの本試験を受験すること」といった条件でも付けるのでしょうか?

 

本当にどうするんでしょう?

 

各国公立大学、私立大学の一般選抜の追試設定?

また、文科省は、各大学の一般選抜についても追試の設定を求めてもいます。

国公立大学の二次試験で追試って可能なのでしょうか?

私立大学も、今でさえ様々な入試日程があるのに、これ以上追試日程が組めるのでしょうか?

そもそも、この時期にそういったことを検討し、発表し、受験生に周知徹底することは可能なのでしょうか?

 


以上、様々予想される大学入試2021の混乱を思いつくままに書いてみました。

私としては「混乱するぞ」「大変だぞ」と受験生をあおったり、不安にさせたりしてしまうのは本意ではありません。

 

ただ、言えることは、これから各大学からそれぞれに2021年度入試の発表がされていくでしょうから(2年前ルールってどこにいったんでしょうかって話ですが)、受験生一人一人が、自分の受験するかもしれない大学の発表にアンテナを高くしていかなければならないのは確かだと思います。

 

私としても「この大学でこんな発表している」と気づいたことは、できるだけ発信していきたいとは思っています。

 

以上、共通テスト第1日程と第2日程・選択可能で混乱する大学入試2021でした。

 

kasikoi.hatenablog.com

 

 

kasikoi.hatenablog.com