中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)に関する質問主意書 吉田はるみ衆議院議員 答弁はゼロ回答
2022/8/17追記
下記の「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)に関する質問主意書」に対する答弁書がHPにアップされました。
予想通り?のゼロ回答。
衆議院議員吉田はるみ君提出中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)に関する質問に対する答弁書
一について
高等学校の入学者選抜の実施方法等は、都道府県教育委員会等入学者選抜の実施者が決定することとされており、お尋ねの「中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)の不受験者の取り扱い」については、都立高等学校の入学者選抜の実施者である東京都教育委員会において適切に判断されるべきものであることから、政府として見解を述べることは差し控えたい。
二について
お尋ねの「中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)の申し込み方法」については、御指摘の「個人情報保護の観点」を含め、同テストの実施者である東京都教育委員会等において適切に判断されるべきものであることから、政府として見解を述べることは差し控えたい。
まあ、ESAT-J は東京都の問題だから政府は関係ないよーって答弁ですね。
もし、政府は関係ないって突っぱねるなら、末松前文科大臣が最後にぶち込んできた
「日本人の対外発信能力の改善に向けてのアクションプラン」の中でも、
ESAT-J を「入試の好事例」としてなんかで未来永劫取り上げたりしないでくださいね。
以下は以前の投稿となります。
中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)に関する質問主意書が衆議院議員吉田はるみさんから出されています。
令和四年八月三日提出
質問第一五号
中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)に関する質問主意
提書出者 吉田はるみ
1
中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)に関する質問主意書
都立高等学校入学者選抜において、英語四技能のうち「話すこと」の能力をみるために、令和五年度入学者選抜(令和四年度実施)から東京都中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)の導入が進められている。これは、英語学力検査において、スピーキングテストがないことが理由であると思われる。
まず、当該スピーキングテストの受験対象は、都内公立中学校第三学年の全生徒となっており、私立中学校、国立中学校の生徒は対象外となっている。
次に、当該スピーキングテストの不受験者については、「仮のESATJ結果」を算出することとなっているところ、その算出方法は、英語学力検査の得点で順位を決め、不受験者と英語学力検査の得点が同じ者のESATJ結果をあらかじめ決められた表に基づいてそれぞれ点数化し、その平均値により求めるというものである。
また、当該スピーキングテストの申し込み方法は、学校単位の申し込みではなく、受験生個人が保護者の同意を前提として、民間企業である株式会社ベネッセコーポレーションが運営するウェブ上の生徒用マイページに個人情報を登録し申し込むという方法をとっている。
2
以上のような当該スピーキングテストの導入は、公正・公平であるべき都立高等学校の入学者選抜としての妥当性及び個人情報保護の観点から大いに疑問がある。
したがって次の事項について質問する。
一 中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)の不受験者の取り扱いは、英語学力検査を元に仮想の点数を求めるものであって、「話すこと」の能力をみるという本来の導入趣旨から外れている上に、学力検査との相関性も不明であるから、公正・公平であるべき都立高等学校の入学者選抜として妥当性に欠けるのではないか、政府の見解を答えられたい。
二 中学校英語スピーキングテスト(ESATJ)の申し込み方法について、都内公立中学校第三学年の全生徒が受験対象であることから学校単位での申し込みが可能かつ容易であるにもかかわらず、民間企業がウェブサイトを通じて受験生個人から個人情報を収集するという申し込み方法は、情報漏洩のおそれなど個人情報保護の観点から問題があるのではないか、政府の見解を答えられたい
質問主意書って何?
国会議員は、国会開会中、議長を経由して内閣に対し文書で質問することができます。この文書を「質問主意書」と言います。質問しようとする議員は、質問内容を分かりやすくまとめた質問主意書を作り、議長に提出して承認を得る必要があります(国会法第74条)。
議長の承認を受けた質問主意書は、内閣に転送され、内閣は質問主意書を受け取った日から7日以内に答弁しなければなりません。7日以内に答弁できない場合は、その理由と答弁できる期限が議長に通知されます(国会法第75条)。
内閣からの答弁は、原則として文書をもってなされ、これを「答弁書」と言います。答弁書は、各府省等で案文を作成し、内閣法制局の審査を経て閣議決定された後、議長に提出されます。
以上参議院のHPより
したがって、今後吉田はるみさんの中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)に関する質問主意書の答弁は閣議決定され公表されることになります。
例によってのらりくらりとした答弁書が閣議決定される気がしますが、国会議員の後押しももらいながら都議会議員もあきらめずにこの問題を追及していってもらいたいと思います。
もちろん中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)が問題だらけであり、そしてこれは何も東京都だけの問題ではないと強く感じている者の一人として自分も声を上げ続けたいと思います。
中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)についての問題点については下記も参照ください。