大学入試センターは今年度共通テストは得点調整を行わないことにしたと発表2025/2/24 17:00

以下は過去の記事となります
共通テスト2025数学ⅡBCと旧数学ⅡBで得点調整の可能性
共通テスト2025数学ⅡBCと旧数学ⅡBで得点調整の可能性があるとデータネット(駿台ベネッセ)からの告知が出されました。
「得点調整の可能性がある」と予想されます。
1月21日(火)に河合塾/駿台予備学校/ベネッセコーポレーションが協同実施した大学入学共通テスト自己採点集計の最終集計値(403,901人)をもとにした予想平均点において、『数学Ⅱ,数学B,数学C』と『旧数学Ⅱ・旧数学B』において科目間の平均点差が、15点以上生じており、かつ、段階表示の区分点差において20点以上生じております。
よって、現時点で得点調整実施の可能性があります。
ただし、以下の記事にも書きましたが、『試験問題の難易差に基づくものと認められる場合』に該当するかどうかは今週1/24金曜日の大学入試センター発表を待つしかありません。現時点ではあくまでも『得点調整の可能性』があるだけということに注意が必要です。
共通テスト2025得点調整 得点調整の仕組みと発表日
各予備校の共通テスト予想平均点が発表になっています。
平均点が高かった科目、平均点が低かった科目もあったようなので、今年の共通テストは「得点調整」があるのかどうか気になっている人もいるようです。
共通テスト得点調整の対象教科・科目は?
共通テストで得点調整が行われるのは以下の科目間です。
大学入学共通テストの本試験における,下記①~⑥の各科目間とします。
① 地理歴史の『地理総合,地理探究』,『歴史総合,日本史探究』,『歴史総合,世界史探究』,『旧世界史B』,『旧日本史B』,『旧地理B』の間
② 公民の『公共,倫理』,『公共,政治・経済』,『旧現代社会』,『旧倫理』,『旧政治・経済』,『旧倫理,旧政治・経済』の間
③ 数学①の『数学Ⅰ,数学A』と『旧数学Ⅰ・旧数学A』の間
④ 数学②の『数学Ⅱ,数学B,数学C』と『旧数学Ⅱ・旧数学B』の間
⑤ 理科の『物理』,『化学』,『生物』,『地学』の間
⑥ 情報の『情報Ⅰ』と『旧情報』の間
ただし,①~⑤については,受験者数が 1 万人未満の科目は得点調整の対象としません(⑥の『情報Ⅰ』と『旧情報』の間については,いずれかの受験者数が1万人未満であっても得点調整の対象とします。)
したがって、
・理科の基礎科目に関しては得点調整はありません。
・(浪人生のみ受験可能な)旧科目と新科目との間で得点調整が行われる可能性はあります。
共通テスト得点調整の実施条件
得点調整の対象となった各科目間で,次のいずれかが生じ,これが試験問題の難易差に基づくものと認められる場合には,得点調整を行います。
・20 点以上の平均点差が生じた場合
・15 点以上の平均点差が生じ,かつ,段階表示の区分点差(注1)が 20 点以上生じた場合
(注1)ここでいう区分点差とは,各科目の成績の段階表示(スタナイン)の各段階の境目となる,上から4%,
11%,23%,40%,60%,77%,89%,96%の分位点(得点)の差を指します。
令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの得点調整の実施条件・方法について 令和5年6月9日 独立行政法人大学入試センター
従来は20点以上の平均点差が生じたときのみ得点調整が行われていましたが、今年度(2025年度)から、「15 点以上の平均点差が生じ,かつ,段階表示の区分点差(注1)が 20 点以上生じた場合」にも得点調整が行われる可能性があります。
ただし、得点調整が行われるのは
「試験問題の難易差に基づくものと認められる場合」
なので、単純に平均点が20点差があった、とか15点差があったからと言って必ず得点調整が行われるわけではありません。
例えば、駿台ベネッセ(データネット)の予想平均点(1/19速報)では
数学ⅠAの予想平均点が53点
旧数学ⅠAの予想平均点が67点
14点差が開いていますから、ギリギリ場合によっては15点差の平均点になる可能性もあります。
また、1/21更新の河合塾の予想平均点では
歴史総合・日本史探求の予想平均点は57点
旧世界史の予想平均点が74点と
17点差が開いています。
しかし、段階表示の区分点差(注1)が 20 点以上生じた場合に該当しているのかどうかは大学入試センターの発表を待つしかありません。
また、そもそも旧課程の数学は浪人生のみが受験できる科目ですから、(浪人生が現役生よりも点数が取っている可能性もある)平均点の差が必ずしも「問題の難易度の差」に基づくのかどうかは疑問の余地があります。
結論は(得点調整が行われる可能性は小さいが)「今年得点調整があるのかどうかは1/24(金)の発表を待つしかない」ということです。
受験生・保護者の方は落ち着かないでしょうが、水曜日には稼働しだす各社の合格判定システムも検討しながら、少しでも早く想定される二次試験科目の勉強に取り掛かりたいですね。
今後の予定
平均点等の中間発表・・・2025年1月22日(水)予定
得点調整実施の有無の発表・・・2025年1月24日(金)予定
国公立大2次(個別試験)出願・・・2025年1月27日(月)~2月5日(水)
平均点等の最終発表・・・2025年2月6日(木)予定
以上、共通テスト2025得点調整はあるのか?得点調整の仕組みと発表日についてでした
出願校が決まって赤本をこれから購入の方は
以下は過去の記事から参考までの引用となります
共通テスト得点調整方法が変更に 令和7年度入試から
大学入試センターは2022/11/16「大学入学共通テスト得点調整の実施条件・方法の改善についての提言」(得点調整検討部会審議のまとめ)の公表及び意見募集について を発表した。

従来まで、センター試験も共通テストも対象科目間で平均点差が20点以上開いた場合に得点調整を行ってきた。
大学入試センターによると、
「平均点を基準とした調整だけでは十分な調整を行うことが難しい場合が生じうる。具体的には、科目の得点分布の形が大きく異なる場合には、平均点差が一定の範囲に収まっても、成績の段階表示※の同段階間で大きな得点差が生じる可能性がある。平均点差を一定の範囲内に収まるようにするという従来の調整方法を生かしつつ、段階表示の同段階間での得点差についても一定の範囲に収まるような実施条件・方法とすることが望ましい。」
としている
※成績の段階表示とは、各教科の受検者全体における各受験者の成績の相対的な位置づけを9段階(スタナイン)で示すもの。
区分点とは具体的には上から4%、11%、23%、40%、77%、89%、96%で区切った場合の点数。
つまりは、例えば上から4%の人の得点が大きく開いていても、平均点の差が20点に収まっていれば得点調整が行われていなかったものを、
令和7年度入試からは、
「15点以上の平均点差が生じ、かつ段階表示の区分点差が20点以上生じた場合にも得点調整したらどうか」
とのことです。
これに関しては決定事項ではないようで、2023/2/7まで意見を募集しているとのこと。
これに関して、どういう影響が考えられるのかはまだ定かではありませんが、備忘として残しておきます。
以上共通テスト得点調整方法が変更に?令和7年度入試から
