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知の泉

地方都市で子供に携わる仕事を、20年くらいやってます。受験・子育て・教育に関することやその他自分の知的好奇心をくすぐった話題を呟いています。時々自分で食べて美味しかったもの、これ欲しいなあというものも呟いたりしてます。

高卒認定試験と通信制高校の違いを比較 どっちを選ぶか高校中退後の選択 

様々な事情で、高校を中退するという選択をした(あるいはこれからしようとしている)方、そして保護者の方、本当にこれからどうしたらよいか先が見えずに心を痛めていることかと思います。この記事が、そういった方々の少しでもお役に立てれば幸いです。

高卒認定試験と通信制高校の違いを比較

高卒認定試験合格後の学歴

高卒認定試験は1年に2回、8月と11月に行われ、必要科目数の合格ができれば、晴れて大学入試や専門学校に出願できることになります。(正確には、11月回の試験結果は12月になりますから、それより前のセンター試験等出願は、高卒認定合格見込みで出願をすることになりますが)

ただし、あくまでも大学や専門学校にチャレンジする資格を得たというだけで、そのままでは学歴は「中卒」ということになります。もちろん、大学に合格後大学を卒業すれば学歴は「大卒」ということになります。

高卒認定試験合格後の就職

また、就職においても、「高卒または同程度」といった求人に応募することが可能なことになりますが、平成25年の文部科学省の調査によると『採用試験・人事考課における合格者の取扱いは、 採用試験において「高卒と同等である」割合は企業において25.9%(前回21.2%)、自治体 では44.9%(前回38.3%)と前回より増加。人事考課において「高卒と同等である」割合は 企業では21.2%(前回18.1%)、自治体では29.2%(前回25.2%)と前回より増加。 「高卒と同等である」割合は、企業より自治体の方が高い。』とのことですから、逆に言うと、就職という点では、まだまだ高卒認定試験合格者は高卒と全く同じようには扱われていないというのが現状なのではないでしょうか。

 高卒認定試験合格までかかる年数(高認受験回数)

では、大学に合格するまではどのくらいの年数がかかることになるのでしょうか?高卒認定試験合格までに、およそどのくらいの回数、高卒認定試験を受験しなければいけないのかは、生徒それぞれということになりますが、以下のようなことを考えてみなければいけません。

①高校に全く行っていない場合⇒その場合、高卒認定試験では全ての科目(科目によって異なりますが8~10科目)合格しなければいけません。

②高校中退だとしたら、いつまで在籍していて、高卒認定試験で免除となるどれだけの科目の単位を取得しているか。(高1終了前に中退の場合は①と同じになります。)

 不明な場合は在籍していた高校に問い合わせしてみなければいけません。(中退した高校と連絡を取るのは、嫌なことかもしれませんが、大切なことなので必ず確認してみましょう。)

③そもそも高校に入学した時の学力はどの程度であったのか?ある程度大学進学をめざす高校に合格する力だったのか、それとも中学の学習自体もおぼつかない状態で、受験すれば合格するような高校に行ったのか。

④中退して勉強から離れた期間がどの位だったのか

 

その他、様々な生徒の置かれている環境(勉強に専心できるのかそれともアルバイト等しながらだとか)によって異なると思いますが、合格までおよその高認受験回数の目安は以下のようなものになるのではないでしょうか。

 

  高認で合格が必要な科目
1~4
高認で合格が必要な科目
5~10
進学高校中退者 最短で1回(場合によって2回) (最短で1回)標準的には2回
非進学高校中退者 2回程度 2~3回程度
あるいはそれ以上のことも

 

どうですか?1年に2回の受験チャンスがあるのですから、意外と早い段階で高卒認定合格まではこぎつけることができそうですね。

 

高卒認定試験のレベル

内容的には高校1年生でも対応できるレベルなので、『自分で勉強する習慣と根気があれば』塾や予備校に通わなくても独学で合格していくことも可能です。

ただし、『中学の勉強もおぼつかない』生徒、英語・数学・理科等が極端に苦手な生徒は、そういった教科だけでも個別指導の塾で学習するといった選択もあると思います。

高卒程度認定試験4年過去問 29年度用 1 英語 数学 国語

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通信制高校とは

高卒認定試験と違って、最低3年の在籍と必要単位取得が卒業条件となります。ただし、以前在籍していた高校の在籍期間と単位を引き継ぐことが出来ます。中退や転入のタイミングにもよりますが、以前の同級生と同じタイミングで卒業することも可能です。

通信制高校のメリット

高卒認定試験とは違い、学歴上、きちんと高校卒業になるのが、学歴が中卒の「高卒認定試験」と比較してのメリット

以前の在籍高校の単位、在籍年数を引き継げる。以前の同級生と同じタイミングで高校を卒業できる。

・もちろん、専門学校・大学等の出願資格ができるのは高卒認定試験と同じメリット。

通信制高校のデメリット

・スクーリングやレポート課題などを日々こなしていく必要がある。基本的には自学自習なので、「決められたことを決められた時期までこなすのが不得意な人」には不向きかもしれません。

・特に、全く高校に入学していない生徒、高校1年の取得単位がない状態で中退の生徒は、そこから卒業まで3年間必要なのが通信制高校のデメリット。(高卒認定試験なら、合格さえできれば最短1年で専門学校や大学受験も可能。)

 

高卒認定試験と通信制高校のどっちを選ぶか

ある程度の学力があり、「学校・先生になじめない」「いじめ」等、学力以外の点が原因で高校を中退するという選択をした生徒で、「ある程度のレベル(難易度の)大学受験」を目指したい生徒は、最終的には「大学受験の勉強」をしなくてはいけないのですから、大学受験の勉強をしながら、その過程で「高卒認定試験受験」をしても十分合格が可能ですから、通信制高校に行かずとも、「高卒認定試験」を受けるという選択で良いと思います。

② そもそも「学校の授業についていけなかった」「朝、起きられないことが多く、遅刻・欠席が重なり高校を中退した」「大学受験ではなく、専門学校進学、あるいは就職を希望している」といった生徒は、通信制高校を選択し、自分のリズムで高校卒業の資格を得たうえで、専門学校・就職試験に臨むという選択が良いようにも思います。

 

いずれにしても、「高校中退」という選択をするに至る経過で、親御さんも苦しい重いをしたでしょうが、それ以上に本人が苦しい思いをしているはずです。ひょっとしたら「自分はどうしてこんなにダメなんだろう」と思い悩んでいるのかもしれませんね。でも「高卒認定試験」「通信制高校」といった「全日制高校卒業」とは別の道を通ったって、最終的には自分の夢を叶えていくことも可能だし、「独り立ちして」社会に出ていくことも可能なのです。そして、社会に出たいつか、「あの時苦しい思いをしたのはこのためだったんだ」という出会いや気づきの瞬間がやってくるはずです。そのためにもまず一歩だけ足を前に踏み出してみませんか?一歩踏み出せれば、二歩、三歩と先に進んで行けるはずです。あなたとの出会いを待っている何か・誰かがきっといるはずです。