「自由で開かれたインド太平洋」が「自由で開かれた国際秩序」に変わっていた
2024/4/11立憲民主党長妻昭政調会長会見を見ていて気になった部分があるので記憶に残すために書き起こしておきます。
以下2024/4/11長妻昭政調会長会見より冒頭部分書き起こし
一つ大きな変容があるのはですね、今までは「自由で開かれたインド太平洋」という言葉がございましたが、岸田首相の会見を聞いておりますと、これがですね「インド太平洋」が「国際秩序」に変わっておりました。「自由で開かれた国際秩序」。
そしてもう一つの大きなキーワードは、今回の首脳会談でですね、「グローバルパートナー」という言葉であります。もちろんですね、日米が全世界の国際秩序、安定に寄与する、グローバルパートナー、というのは望ましいことだと思います。
ただですね、安全保障の分野についてはきちんとした国会の議論がないままですね色々な約束、コミットに深く入っていくと非常に国会、国民をないがしたことになりかねないと思っております。
大きくは鉾と盾の役割、従来は日米の安全保障の役割は大きくい言って米国が鉾の役割を主に担う、日本は盾の役割だとこういう役割分担があったと承知しておりますが、今度は敵基地攻撃能力、反撃能力を持つことで鉾の役割も日本が担うようになりました。そういう意味では米国の鉾、日本の鉾この整合性を図るために統合作戦本部これを米国と日本で一体化するこの必要性がでてきたと、いうようなことで、そして「自由で開かれたインド太平洋」ではなくて「自由で開かれた国際秩序」、グローバルパートナーということで、まあ、非常に懸念をするのは地球の裏側まで日米が共同軍事作戦をとる、そういういことのコミットのスタート、きっかけとなりはしないかということで、こういうことについても帰国後大きな論争になるのではないかと思います。
そもそも、「自由で開かれたインド太平洋戦略」(英語では Free and Open Indo-Pasific Strategy )というのは2016年安倍総理が提唱した日本の外交方針。
それが、2018年ごろから(軍事色を消すためか)「戦略」の文字が削られ「自由で開かれたインド太平洋」になったようです。
実はこの「自由で開かれた国際秩序」という言葉は今回が初めてではなく
令和5月23日、岸田文雄内閣総理大臣とジョセフ・バイデン米国大統領と日米首脳会談時の共同声明にもでてきています。
日米首脳共同声明「自由で開かれた国際秩序の強化」(英訳は Strengthening the Free and Open International Order )
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100347254.pdf
岸田総理は安倍元総理の時よりも「自由で開かれたインド太平洋」という言葉を使わなくなったとの指摘もありますが、2024/1月の施政方針演説でも「自由で開かれたインド太平洋」と喋っています。
令和6年1月30日 第二百十三回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説 | 総理の演説・記者会見など | 首相官邸ホームページ
それが今回の岸田首相の訪米で
「自由で開かれた国際秩序」となった意味は何なのか、そしてこれからの日本の外交安全保障政策はどのように変化していくのか、注視していかなければいけないと思いました。