「国公立大学学費を150万に、慶應義塾大の学費は230万にする」と慶應義塾長
文部科学省に設置されている中央教育審議会の大学審議会高等教育の在り方に関する特別部会が令和5年11月から行われています。
その第4回の配布資料(應義塾長 伊藤公平委員)に
「国公立大学の学納金(家庭負担の学費)を150万円/年程度に設定する」という文言がみられます。
■高等教育の在り方に関する特別部会(第4回)配付資料
令和6年3月27日(水曜日)10時から12時
慶應義塾長 伊藤公平委員配布資料より
https://www.mext.go.jp/content/2020327-koutou02-000034778-5.pdf
実は、それにさかのぼる第3回特別部会でも伊藤委員は以下のように発言しています。
■高等教育の在り方に関する特別部会(第3回) 議事録
令和6年2月27日(火曜日)10時~12時30分
伊藤委員
「国立大学、公立大学の学費がダンピングだと思うんですね。これを例えば150万円ぐらいにしていただいて、そうすると恐らく今、先ほど永田さんもおっしゃいましたけど、核融合とかいろいろやるようなことも私立大学で目指すとすると、我々は(慶應義塾大学は-ブログ主注)例えば学費は230万にするとか、そういうことになると思うんですよ。その一方で、社会科学を中心とした私立大学は100万円ちょっとということで、そうすると国立大学は安いし、偉いというようなところから、国立大学よりかは安い私立大学がたくさんある状況をつくっていって、それで初めてマーケット的には均衡していくんじゃないかなと思うところであるわけです。」
高等教育の在り方に関する特別部会(第3回) 議事録:文部科学省
どうも、伊藤委員の意見としては、
「国公立大学の年間学費が現在55万円というのは安すぎるので、それを150万円程度に上げたらどうか、そうしたら慶應義塾の年間学費は230万円にする。社会科学の私立大学の中には100万円というところもあって、それでマーケットのバランスが取れる」
ということのようです。
国公立大学の年間学費が現在55万円のところ150万円にというのも驚きの提言ですが、
慶応義塾大学の年間学費230万円というのも驚きです。
これでは中低所得の家庭の子供にとっては慶應義塾大学は益々高嶺の花になってしまい、貧富の連鎖が続いていってしまいます。
また、子どもを大学にやるのにこんなに費用がかかるとなれば、益々少子化に加速がかかることになるのではないでしょうか。
たかが(失礼)一委員の発言と思わない方が良いと思います。
今までも「声の大きな」委員の意見が部会の意見となり、いつのまにかそれが政府の方針として実現されていくというのを何度も見てきた気がしますから。
ともかく、文部科学省設置の部会においてこのような意見が出だしているということに注視していかなければいけません。