共通テストリサーチ C判定D判定E判定 合格できるか?注目するのは判定ではない! ~河合塾とベネッセの判定が違う~
2023年に加筆修正した最新記事は下記をご覧ください。
以下は以前の記事となります
河合塾のバンザイシステムが今日から(あっ、もう昨日になりましたね・・)稼働しました。皆さんの手元にもまもなくセンターリサーチの結果が返却されてきますね。
うちの生徒たちだけからではなく、ご縁のある様々な人からたくさん問い合わせが寄せられています。20年以上大学受験の生徒と付き合ってきた経験から、自分なりの解答をまとめておきたいと思います。
①センターリサーチでC判定、D判定だったけど受験するべきか志望校変更するべきか?
結論から言います。
分かりません。あなたのことですから・・・
でも、あなたが、あるいはお子様が決断を下す前に、ヒントになることはお伝え出来るつもりです。
まず、センターリサーチがC判定、D判定と言っても、それだけではどうしたらよいかは判断できません。B判定なら60%の合格可能性、C判定なら40%の合格可能性、D判定なら合格可能性20%といった数字で割り切れるものではないことを伝えたいと思います。
まず、自分の置かれている状況、C判定の意味、D判定の意味、E判定の意味を把握するために、確認してもらいたいものがあります。
それは「度数分布表」です。
度数分布表は、各高校の進路の先生のところにセンター試験終了後の木曜日か金曜日には届いているはずです。
できれば、高校の先生にお願いしてその「度数分布表」を確認するか、自分でネット上でダウンロードしてください。
個人的には河合塾の度数分布表の方が好みです。
ベネッセ・駿台の度数分布表は、下記の方法で確認できます。
ベネッセ・駿台の度数分布表を確認するには、まず、以下のリンクから「ベネッセ・動向分析」というサイトを開きます。あとで、エクセルファイルを開くことになるので、PCからがおすすめかもしれません。
それから左隅の動向分析タブから、自分の志望する大学によって、「難関大学動向」または「50音/大学別動向」のどちらかを選択します。
自分の志望する大学を選択し、その中の「度数分布ダウンロード」から、度数分布のエクセルの表をダウンロードします。
こんな、度数分布表が見られることになります。
次に、自分の志望大学・学科の傾斜配点を計算し、「今年の行」で自分の位置を確認してください。その時、自分の位置が「B判定と同じ位置」「C判定の1個下」「D判定の2個上」といった位置を確認してください。
河合塾の度数分布表なら「濃厚の1個下」とか「ボーダーの1個下」とか「注意の1個上」といった感じです。
次に、同じ「B判定と同じ位置」「C判定の1個下」「D判定の2個上」の「昨年の行」を確認してください。(2019年の今年は、センター平均点が上がっているので、昨年の行はABCDの基準が何段か下に下がっていますね。)
どうですか、それがその大学の学部学科で今年のあなたと同じ判定の位置にいる人の、昨年度の合格者、不合格者の分布です。
同じC判定D判定でも1段欄が違えば、だいぶ合格者・不合格者の割合が異なることにも気づくと思います。
また、大学・学部・学科によっては、同じC判定、D判定でも「けっこう合格者がいた」得点ゾーンもあれば、「まあ合格者が数名はいたけれども圧倒的に不合格者が多かった」得点ゾーンもあることに気づくはずです。
逆にベネッセ・駿台の東北大学経済学部の例だとA判定ギリギリの得点ゾーンは「合格者11:不合格者9」という決して油断できないゾーンだということも分かります。
これも河合塾の度数分布表だと数字が若干異なりますから、両方合わせて確認すると良いですね。
高校の先生が「C判定なんて受験チャレンジに決まってる。頑張れよ!」と言ったって、同じC判定でもD判定の1個上の位置などは、昨年度ほぼ合格者がいないゾーンだったりします。もちろん、本人がどうしてもそこに行きたくて、浪人覚悟で初志貫徹の受験をするのであれば良いのですが・・・
逆に、D判定でも1番上なら昨年度ある程度合格者が存在しているゾーンってこともあったりします。
これが、判定だけではなくABCDE判定だけではなく、「度数分布表」を確認してから出願を決定してもらいたい理由です。そのデータも自分の目で確認したうえで、受験するべきか、志望校を変更するかを決定して欲しいと思うのです。
②センターリサーチで河合塾とベネッセの判定が違う
毎年質問されるのは、河合塾のリサーチとベネッセのリサーチが違うけれどもどちらを信じたらよいか?ということです。
これも何とも言えません。大学・学部・学科によっては河合塾の方がBで判定、ベネッセがC判定とか、逆に河合塾の判定がベネッセよりキツメに出たりすることもあります。だから、一概に河合塾とベネッセの判定どちら信用したら良いかと言うつもりはありません。
ただ、個人的には東進の判定は全体的に緩すぎて(甘すぎて)使用しません。
まあ、河合塾・ベネッセ・東進、どの判定も「予想」の判定なのですからしょうがないと言えばしょうがありません。
言えるのは、両方の判定をしっかりと確認して、判定を過信しすぎて気を緩めたり、落胆しすぎないでくださいねということぐらいです。
どちらにしても、判定だけでなく、上記の「度数分布表」を確認することが大切です。
もちろん、度数分布表で自分の位置を確認したうえで、二次試験教科の配点・二次偏差値、それに対する自分のその教科の二次偏差値、全てを加味して受験校を決定していかなければいけません。いくらA判定でも、今まで考えていなかった=準備していなかった教科での二次試験では、合格は厳しいものになります。
逆にC判定、D判定と判定は良くなくても、準備してきた得意の教科の二次試験なら十分勝負になることもあります。
最後に、今までの経験から声を大にして言いたいことがあります。それは前期がダメなら後期に合格するなんてありえないから、後期は出願しない・・・という選択はしないで欲しいということです。
特に最近は学部学科が細分化されて、後期の定員が数名ということもあります。合格は難しい・・・そう考えるのも普通かもしれません。でも逆に、定員3名の後期学科に、D判定、E判定くらいからあきらめず出願して、受験会場に行ったら受験者が4名でみごと合格といった例も知っています。
判定が悪い後期学科で、しかも面接のみの試験で、偶然自分の母親が患ったことのある病気のことに関係することが質問されて、その経験をもとに、喋れるだけ喋ったら合格Vって例も知っています。
何が起きるか分からないのが受験です。
自分の位置を度数分布表でしっかりと把握したうえで、受験すると決めたら前期はもちろん、後期まであきらめないで出願・受験して、戦ってもらえればと思います。
桜咲く春はすぐそこに待っています。あと少し一緒に頑張りましょう。
以上、センターリサーチ C判定D判定E判定で合格できるか? 注目するのは判定ではない!~河合塾とベネッセの判定が違う~ についてまとめてみました。
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