知の泉

地方都市で子供に携わる仕事を、20年くらいやってます。受験・子育て・教育に関することやその他自分の知的好奇心をくすぐった話題を呟いています。時々自分で食べて美味しかったもの、これ欲しいなあというものも呟いたりしてます。

枝野幸男さん「令和の鈴木貫太郎になりたい」という発言の覚悟

枝野幸男さん「令和の鈴木貫太郎になりたい」という発言の覚悟

 

2023/8/30プレジデントオンラインに尾中香尚里さんによる枝野幸男前立憲民主党党首のインタビューが載っています。

 

色々と記憶に残したいので感想をメモ的に書いておきます。

president.jp

 

ともかくも枝野さんらしいといえば枝野さんらしい発言。

場合によってはアンチ枝野の人たちからすれば突っ込みどころ満載(笑)

 

「消費減税」は富裕層から目を背けるためのワナ
私はこのことを堂々と言いたい。「株価を取るか、為替を取るか」です。私は為替を取ります。金融政策を駆使することで、もっと円を高くします。

減税を言う前に、まず「税金を適正に払っていない人たちに応分の負担をしてもらう」べきです。「取る」話から逃げてはいけません。どうしても消費減税にこだわるなら、どうぞ維新や、共産党やれいわ新選組に投票してください。

 

同じ立憲民主党の中には消費税減税を唱える人もいるし、実際枝野さんが党首の時も(時限的とはいえ)消費税減税に言及したのも確かです。(のちに枝野さんは「消費税減税に言及したのは間違いだった」と述べています。)

 

また、共産党、れいわと市民連合を介して野党共通政策にも合意して選挙を戦ったのも枝野さんの時です。

 

そういった経緯の中での枝野さんの今回の発言は物議を醸しだすのは容易に想像が付きます

 

それでも敢えて枝野さんはある意味で「覚悟をもって」インタビューに臨んだのだと思います。

 

その中で、枝野さんの最後のほうのセリフが下記のようなものでした。

 

政治家として30周年を迎え、今後の自分の役割を考えることがあります。それは、高度成長を前提とした時代の政治を終わらせて、次の時代の扉を開くことです。よく「総理大臣になる気はあるのか」と聞かれるのですが、その意味で私は「令和の鈴木貫太郎」になりたいと思っています。 

 

実は、枝野さんは以前から「鈴木貫太郎」さんを尊敬する政治家として挙げています。

下記のような12年前のブログも発見しました。

 

枝野が鈴木の名を持ち出したのは、「自分は今は首相を目指していない」と強調するくだりだった。鈴木は敗戦間近、重臣の推挙と天皇の説得で渋々、内閣を率いた。「時代から求められた人が首相になるべきで、そういう人が大きな仕事をするんですよ」と枝野。−−「風知草:枝野と鈴木貫太郎=山田孝男」、『毎日新聞』2012年2月6日(月)付。

覚え書:「風知草:枝野と鈴木貫太郎=山田孝男」、『毎日新聞』2012年2月6日(月)付。 - ujikenorio’s blog

 

 

ポツダム宣言を受託したのち、鈴木貫太郎内閣は総辞職をします。

そして、終戦により戦前の価値観とは180度違った価値観の「戦後」が始まりました。

 

枝野さんは、今の政治、今の日本のいわば戦後という昭和的な価値観を180度変えたいと思っているのだと思います。

 

そのためには求められればその役割も担う覚悟があるし、そしてそれが成し遂げられれば、枝野幸男という政治家の役割は終わってもいい、そういった覚悟を示しているのだと思います。

 

以上、枝野幸男さん「令和の鈴木貫太郎になりたい」という発言の覚悟について、思ったところをメモとして残しておきます。