【GTEC2020年】どうなる? 公開会場/学校会場
2021年度大学入試に活用されるという英語外部民間試験。
各高校現場に激しい営業活動をしているとされるGTEC=ベネッセ ですが、ツイッター上では下記のような文書を目にしました。
2020年度のGTEC概要 https://t.co/rQbUF3Ur0E
— ガイド&参考書 受験生応援館 (@guidesankousyo) 2018年12月1日
公式にGTECのサイトに公開されているものではないようですが、「弊社」との表現がありますから、ベネッセが営業活動で高校現場等に配布したものではないかと推測されます。これについてまとめてみます。
①GTECは2020年度(現在の高1生が高3の時)次の3つの種類が実施される
Ⅰ)アセスメント(評価)としてのGTEC
・・・学校会場で実施され実施校の先生が監督
これは生徒の学習進捗状況を確かめるための試験という位置づけでしょうか。
Ⅱ)検定としてのGTEC
・・・これも学校会場で実施され、
ベネッセのマニュアルに沿って実施校の先生が監督
検定とのことなので、従来通りに
大学や短大の推薦入試やAO入試で利用されうるということなのでしょう。
Ⅲ)大学入試英語成績提供システム参加試験としてのGTEC
・・・ベネッセが会場を手配し、会場責任者・試験監督者を派遣。
今話題の「現在の高校1年生から、大学入試に英語外部民間試験が使われるよ~」という英語外部民間試験に該当するのは、上記のⅢ)です。
上記の記載を「文字通りに読めば」、GTECも英検などと同じように、「公開会場」で実施されたもののみが、英語民間試験の成績として活用される、しかも会場責任者と試験監督者はベネッセが派遣する(費用はもちろんベネッセ負担ですよね)という重大な発表ということになります。
ただし、「文字通りに読めば」としたのは、例えば「会場は〇〇高校です。会場費はその高校に少しですがお支払いしましたので、ベネッセが手配したということになりますよね」という詭弁を使えば、今まで通り、各高校でのGTECを実施できることになりうるのでは、と心配しているからです。
逆に、文字通りにベネッセが、大学などの会場を手配してGTEC公開会場を設営するのであれば、いったい全国でどれだけの会場数を確保できるのでしょう。全国一斉開催ですよ。人口過疎地の町村、離島、広い北海道・・・GTEC受験のために宿泊費・交通費を負担しなければいけない生徒が数多く出るのではないでしょうか?
そんなことなら、うちは英語外部民間試験を使いませんという大学が、名大、岩手県立大学に続いて、もっと出てくるかもしれません。
②GTEC2019年度(現在の高1生が高2の時)の特例適用はGTEC-CBTのみ
文部科学省では、高校3年時に病気などで英語外部民間試験が受けられなかった場合は、高校2年次の成績を利用する特例を設けるとしています。
上記の※印部分を見ると、その特例で「大学入試英語成績提供システム参加試験」として活用できるのは、GTEC-CBTのみとのこと。GTEC-CBTの会場は現在、各都道府県に一か所のようですから、必ずしも全ての生徒が受験できるわけではありません。
高校3年の時に万一病気・入院で外部試験を受けられない事態になった時、高2の時の成績が使える場合については下記の記事を参照ください。
もしこの通りになるのであれば、至急高校生・学校現場に周知徹底すべきです。
12月に設置されるという合議体(公正性・公平性確保のための大学・高校関係者と試験実施団体の意見交換の場)で、こういった問題点も話し合われるのか、注目しなければいけません。
本当に、「異なる試験で公平公正に受験生の力を比べられるのかというそもそも論」「試験実施母体と問題集等提供部門のファイアーウオール」などなど・・・是非公開の場での会議であることを強く望みたいと思います。
以上、GTECどうなる? 公開会場/学校会場~問題は解決したのか?~について書いてみました。