知の泉

地方都市で子供に携わる仕事を、20年くらいやってます。受験・子育て・教育に関することやその他自分の知的好奇心をくすぐった話題を呟いています。時々自分で食べて美味しかったもの、これ欲しいなあというものも呟いたりしてます。

【大学生13人に1人が退学検討】数字が独り歩きしていないか?文科省・大学自身が実態を調査すべき

【大学生13人に1人が退学検討】数字が独り歩きしていないか?文科省・大学自身が実態を調査すべき

news.tbs.co.jp

 

学生団体が行った新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する調査で、およそ4割の学生が「家族の収入が減った、または無くなった」と答え、13人に1人が大学を辞めることを検討していることが分かりました。

 

上記は、TBSNEWSでの4/23の報道です。

 

その後、複数の政治家が「13人に1人」と言う部分を引用して発言をしています。

 

普段から生徒たちには「数字はそのまま信用するな」と伝えていることもあって、この「大学生13人に1人が退学検討」という部分が独り歩きしているように思えて、違和感を持っています。

 

もう少し詳しく記事を読んでみます。

 


学生団体「高等無償化プロジェクトFREE」が今月9日から21日まで大学生や短大生およそ500人に行った調査によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で「アルバイトの収入が減った」と答えた学生が37.4%、「ゼロになった」と答えた学生が23%で、あわせて6割を超えました。

 「家族の収入が減った、または無くなった」と答えた学生は39.7%に上り、回答した学生の13人に1人が大学を辞めることを検討していると答えたということです。

 

そう、「13人に1人が大学を辞めることを検討」というのは

『学生団体「高等無償化プロジェクトFREE」が、

4/9~21の期間に、

500人に行った調査』によると、

ということなのです。

 

私は何も、「高等無償化プロジェクトFREE」の活動を卑しめようと思っているわけではありません。(実際以前からその活動には賛意を示していますし、応援もしたいと思っています。)

 

ただ「高等無償化プロジェクト」に賛意を示している可能性の高い大学生が調査に答え、(つまり経済的に厳しい学生の割合が高く)13人に1人という数字が出た可能性もあります。

 

また、逆の可能性もあります。

その後、現在の4月8日~5月6日までの緊急事態宣言下で、さらに厳しい経済状況に陥っている学生の数がもっと増えていて、13人に1人どころの数字ではない可能性もあると私は思っています。

 

実際のところどれだけの大学生・短大生・専門学校生がどれだけ困っているのか。

アルバイトができない。シフトが減らされている。家庭の経済状況が悪化して仕送りが見込めなくなりそうだ・・・

それぞれの大学が緊急に実態を調査をし、文科省もその数字をまとめ、それを政策に迅速に反映していく。しかも早急に。そういったことが必要なのではないでしょうか?

 

そういったことは学生の団体に任せておくべきことではないと思います。

 

もちろん、今の学生の置かれた状態に一石を投じた「高等無償化プロジェクトFREE」には、大学生の子を持つ親の一人として、敬意と感謝の気持ちを表したいと思います。

 

現在も「高等無償化プロジェクトFREE」では下記で「新型コロナ感染拡大の学生生活への影響調査」が行われているようです。

www.free20180913.com

 

本来、こういった調査はもっと早い段階で、大学自身が、行政が、国会がやっていて怒るべきことだと思います。しかし、今からでも早急にそれぞれが責任をもって動かないといけないと考えます。

 

以上、【大学生13人に1人が退学検討】数字が独り歩きしていないか?文科省・大学自身が実態を調査すべきでした。